APRSAF-22

開催結果

2015年12月1日~4日、文部科学省、JAXA及びインドネシア研究技術・高等教育省(RISTEK-DIKTI)、同国立航空宇宙研究所 (LAPAN)の共催により、第22回目となるアジア・太平洋地域宇宙機関会議(Asia-Pacific Regional Space Agency Forum: APRSAF)がインドネシア・バリ島にて開催されました。


APRSAF-22本会合の模様(2015年12月3日)

APRSAFは、1993年から毎年、我が国がアジア・太平洋地域の宇宙機関と共同で開催している、宇宙分野における同地域最大規模の国際会議です。今回の会議には、28か国・地域、10国際機関から約480名が参加し、全体テーマ「Sharing Solutions through Synergy in Space」(宇宙におけるシナジーを通じた解決策の共有)のもと、今後の地域協力の促進に向け活発な議論が行われました。

APRSAF-22の前半2日間では、昨年、新編成にて活動を開始した4つの分科会(宇宙利用、宇宙技術、宇宙環境利用、宇宙教育)が開かれ、それぞれの分野における最新の取り組みや将来計画に関する活発な議論が行われました。また、災害や環境など地域共有の課題解決に向けた協力方策や、国際宇宙ステーション(ISS)日本実験棟「きぼう」利用の推進、次世代に向けた人材育成の取り組みなど、幅広く協力活動の検討も進められました。

後半2日間には本会合が開催され、小池俊雄東京大学教授/水災害リスクマネジメント国際センター(ICHARM)長による基調講演に続けて、各国の宇宙機関や政府機関、国際機関やアジア太平洋地域外の宇宙機関等の代表から最新の取り組みに関する発表が行われました。

また、今年は、ホスト機関であるLAPANの企画により、特別セッション(1)「宇宙技術と海洋利用」が開催され、海洋国である同国における最新の事例が紹介されたほか、アジア太平洋地域における宇宙機関と各国の利用機関、国際機関の連携強化について議論する特別セッション(2)「宇宙利用におけるシナジー ~地域課題の解決に貢献する宇宙技術」も開かれ、効果的な地域連の重要性が確認されました。


APRSAF-22本会合の模様(2015年12月3日)

さらには、国際宇宙ステーション(ISS)のアジア太平洋地域での利用の現状と今後の利用計画が紹介されるとともに将来の国際探査活動に向けた協力の拡大をテーマとした、特別セッション(3)「宇宙探査に向けた地域協力」も開催されました。


会期中には宇宙機関や産業界がブースを出展し、交流の場に


今年で11回目となる水ロケット大会にはアジア地域から予選を勝ち抜いた学生ら58名(13か国)が参加

最終日の12月4日には、会議の総括として各イニシアチブ・分科会活動に関する提言が取り纏められました。次回APRSAF-23は、2016年11月15日から11月18日まで、フィリピンのマニラで開催予定です。


APRSAF-22本会合初日(2015年12月3日 デンパサールにて)