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イニチアチブ

SAFE~宇宙技術による環境監視~

SAFE Portal(英語)

目的

SAFE(Space Applications for Environment)イニシアチブは地域から広域、そして最終的には地球全域に至る環境監視を目指したボランタリーな枠組みとして形成されました。このイニシアチブでは気候変動のもたらす影響把握と状況監視および国連SDGs、パリ協定、さらには仙台防災枠組を含む地球規模課題の解決に貢献する実践的なソリューション提供の検討を行います。SAFEは、宇宙機関、ユーザー機関、学術機関、地域/国際機関および産業界の協力により、持続可能で安全な地域社会の実現に貢献するために、衛星リモートセンシング、衛星測位、地上観測データ、ICTを含むさまざまなデータや情報を利用するための仕組みとなっています。

背景

アジア太平洋地域の人々の生活は主に異常気象を原因としたさまざまな自然災害の危機に常にさらされています。地球規模の気候変動は災害規模を悪化させ、また、地域社会におけるリスクを増幅させており、それらのリスクは脆弱な環境を不適切に管理することによってさらに悪化しています。
地球観測衛星の打ち上げ以来、膨大な量の衛星データが取得されてきており、地球環境を地域レベルから全球レベルまで効果的かつ客観的に把握し、環境変化や気候変動に関する課題を理解する上で、衛星による地球観測が有用であることを多くの研究が示してきました。宇宙技術(特に地球観測衛星)を利用することで、環境変化について全球規模かつ長期的な監視が可能になります。環境監視における宇宙技術の利用に焦点を当てたイニシアチブの設立は、過去のAPRSAFで注目を集めてきたトピックであり、そのような中でSAFEイニシアチブは2008年にベトナムのハノイで開催されたAPRSAF-15で正式に活動を開始しました。

SAFEのフレームワーク

APRSAFのイニシアチブとして活動が開始されて以来、SAFEのプロトタイピング活動は個別の国/機関と宇宙機関という二国間協力の形式で行われてきました。この二国間枠組での活動は2018年まで続き、27回のプロトタイピング活動を成功裏に完了しました。その後、私たちはより多くのリソースと知識を集めることができる多国間協力の利点を認識し、SAFEの実施枠組は「多国間協力」に改められ、より多くの組織がリソースを持ち寄って協業できるようになりました。この改組により、既に完了したSAFEのプロトタイピング活動や、他の実施機関が現在進行中のプロジェクトの結果を利用して、多国間連携を実証・実装するための新たなプロジェクト提案をすることも可能になりました。新たなSAFEプロジェクトはプロジェクトリーダーとプロジェクトコーディネーターを含むチームによって設計、提案、実行されます。また、プロジェクト活動は、SAFE事務局がSAFEエグゼクティブボードの支援を受けて調整、進捗把握、評価を行っています。

活動

  • ベトナム・ハノイで開催されたAPRSAF-15で正式に設立。(2008年12月)
  • SAFE活動開始以来、27のプロトタイピングを完了。(2020年3月時点)
  • 二国間での実施枠組をアジア太平洋地域の宇宙機関、研究機関、国際機関との多国間協力を可能とする「多国間プロジェクト」に変更。(APRAF-25 シンガポール開催)
  • SAFE多国間プロジェクトとして「Agrometプロジェクト」が開始・実施されました。この活動は、地域支援の為に農業気象情報を共有する仕組みとシステムを開発すること、特に農業情報サービスの改善を目的としています。(2018年)
  • 地域の食料安全保障を支援するための多国間プロジェクトとして、「Rice Crop Monitoringプロジェクト」も開始されました。(2018年)

農業気象データ比較研究(SAFE農業気象プロジェクト)

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